早期胃がんの色は赤いもの、白いもの、黄色いものがあります。
まずは下の写真をご覧ください。皆さんはどこに胃がんがあるかわかりますか?
この中に、5㎜程度の早期胃がんが存在していますが、この時は私も胃がんに気が付きませんでした。当院では、胃がん見逃し防止のために白色光(通常見える色調)検査の後にNBI観察(特殊光で病変をより明確にする観察技術)を行い、その上で青色色素を散布して細心の注意を払って検査しています。
NBI観察をすると白色光ではわからなかった早期胃がんが薄茶色に浮かび上がってきました↓。NBI観察でがんを疑う所見です。
次に病変部をすぐさま拡大観察すると、専門用語で「デマルケーションライン陽性、微小表面構造異常陽性、微小血管構造異常陽性」を認め、がんと診断されます↓。
もう一度白色光で同部を詳細に観察すると、病変は黄色みを帯びて見えてきました。黄色いがんは除菌後の荒れた胃によく見られるがんで、最も見落としやすいものであります↓。